狛江市を散策!ここは古墳の街だった【東京の旅】

狛江市は北と西に調布市、東に世田谷区、南は多摩川を挟んで神奈川県川崎市という位置にあります。

小田急線で新宿に行けることから交通の便が良く、自然が残る閑静な場所なのでベッドタウンとしてとても人気のある土地。ただ狛江駅には区間準急と各駅停車しか停まらないので若干交通の便がよくないかも…。

今回は一日かけて狛江市を探索してきましたので紹介致します。

観光地ではなく住宅地のイメージですが、目を凝らせば様々なことが見えてくるものです。

それでは参りましょう。

 

狛江弁財天池緑地

狛江市

狛江駅北口を出てすぐ左側にある緑地保全地区。 いきなり自然が出迎えてくれます。

 

狛江市

弁財天池。

少しマニアックな話になりますが、荒木貞夫という狛江市出身の軍人がいます。明治から昭和にかけて生きた人物で最終階級は陸軍大将でした。

戦中の陸軍には皇道派と統制派という派閥があったようですが、皇道派のリーダー格がこの荒木貞夫でした。 皇道派と統制派について調べてみたのの…。難しすぎる。

皇道派は天皇が自ら政治を行う国家改造を目指す。敵はソ連。 統制派は軍を中心とした国家総動員体制を目指す。敵は中国。

有名な二・二六事件や相沢事件はヒートアップした皇道派の青年たちが起こしたものですね。 これらの事件後に皇道派は一掃されて統制派が日本を導くようになります。

統制派で有名人と言えば永田鉄山や東条英機です。その後はご存知の通り…。 この辺りの歴史はデリケート過ぎて扱うのが怖いです。

あれこれ述べましたが狛江弁財天池緑地はかつて荒木貞夫の邸宅があった場所です。荒木は極東国際軍事裁判でA級戦犯とされ終身刑(釈放されている)になったためか公的なサイトには殆ど紹介されていません。

 

雲松山泉龍寺

狛江市

駅から見て狛江弁財天池緑地の奥にある曹洞宗のお寺。

 

狛江市

二階建てで一階が門の形態をとる鐘楼門。

 

狛江市

本堂。 うまく撮れなんだ…。

 

狛江市

開山堂かな?

 

むいから民家園

狛江市

江戸時代後期に農業を家業としていた荒井さんの旧宅を移築したもの。

荒井さんは村の医師も兼業していたそうです。

かつては泉龍寺山門の突き当りにあり『大門前』という屋号で呼ばれていました。

 

狛江市

台所跡。

 

狛江市

囲炉裏。

 

西河原自然公園

狛江市

 

狛江市

残念ながら水は流れていませんでした。

夏には水が流れて子供達で賑わっているんだろうなと想像。

 

伊豆美神社

狛江市

狛江市指定重宝の伊豆美神社鳥居。

狛江市に残る最古の石造鳥居で1651年(慶安4)に石谷貞清が建立しました。 高さ2.65mの小柄な鳥居です。

 

狛江市

伊豆美神社の拝殿。

 

狛江市

伊豆美神社の本殿。

 

狛江市

井伊直弼公敬慕碑。

この石碑は井伊直弼と井伊家に儒教者として仕えた小町雄八の遺徳を伝えるため1901年(明治34)に建てられました。

かつて和泉地区の一部(伊豆美神社所在地)が井伊家世田谷領だったことと、小町雄八が和泉地区の出身だったことが背景にあります。

 

水神社

狛江市

上述した伊豆美神社は昔ここにありました。多摩川の氾濫により流され現在の場所に遷座しています。

そして1597年(慶長2)、その跡地に水神社を創建しました。

その後六郷用水が造られた偉業を称え用水守護の神として合祀されたと伝わっています。

 

万葉歌碑

狛江市

多摩川に曝す手作さらさらに何そこの児のここだ愛しき

『多摩川にさらしている布のように、なんてこの子はかわいいんだ』といった意味のようです。

詩の世界はよくわかりません。

 

五本松

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五本松と言われていますが10本くらいあります。種類は黒松。

お隣の調布市に映画撮影所があったらしく時代劇のロケによく使われていた場所だそうです。

東京新百景に選出されています。

 

たまりや

狛江市

ボート屋のたまりや。

釣り人がボートを借りるようです。

この日は人の気配を感じませんでした。

 

玉泉寺

狛江市

熊野山観音院玉泉寺。天台宗のお寺です。

 

狛江市

玉泉寺境内にある多摩観音霊場十九番札所。

多摩川にある三十三か所の観音像を巡拝する札所の一つです。

 

岩戸八幡宮

狛江市

御祭神は応神天皇。第十五代の天皇です。

歴代の天皇とか調べ始めたら切りがありません。

ただ日本を知るためには天皇に対する知識が必須と感じる今日この頃です。

 

狛江古墳群

狛江市は古墳の街です。

野川、緑地、公園、寺社と色々見どころはありますが、やはり古墳です。

私が今回見つけられた古墳だけで9基あります。

それではご紹介いたします。

 

亀塚古墳

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狛江古墳群で屈指の規模を誇る古墳。

帆立貝型前方後円墳で5世紀末から6世紀初頭のものとされています。

現在は前方部が残るだけの小規模な史跡になっています。

 

兜塚古墳

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情報は少ないです。柵があり中にも入れません。5~6世紀の円墳です。

説明板が柵の中にあり詳しく見れなかったのが残念でした。

 

前原塚古墳

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6世紀頃の古墳。形状は円墳。

案内板はなくしっかりと下調べしないとたどり着けないです。

畑の畦道を通って裏まで回りましたがフェンスがあり入れません。

 

清水塚古墳

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わかり辛いですね。

墳頂にお稲荷さんが祀られているそうですがよくわかりません。

 

土屋塚古墳

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比較的綺麗に残っている古墳です。形状は円墳。

古墳の周囲にある溝(周溝)から発見された埴輪は上野(群馬)の工人集団がこの付近で採れた粘土から作成したとされています。

 

橋北塚古墳

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現在は保育園の敷地内にあります。

写真は2016年(平成28)2月頃のものです。

 

駄倉塚古墳

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狛江駅のすぐ近くのみずほ銀行狛江支店裏にあります。

調べない限りここが古墳だとはわかりません。

墳頂に祠のようなものが見えたので登ってみたかったのですが人の目が気になり断念。

 

松原東稲荷塚古墳

狛江市

整備されていますが中には入れません。残念です。

6世紀前半の円墳です。墳頂にはお稲荷さんが祀られています。

 

東塚古墳

狛江市

都道11号線沿いにある古墳。

ここも入れません。

5世紀後半の円墳です。

 

経塚古墳

狛江市

5世紀後半の円墳。

以前は約30基の板碑があったそうです。

経典が埋められていたという伝説、泉龍寺を創建した奈良時代の良弁僧正の墓とする伝承もあります。

 

終わりに

狛江市については以上です。

古墳探しは同じ場所を行ったり来たりして大変苦労しました…。

その分、見つけた時は嬉しかったですね。

おしまい!

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