日本蛇族学術研究所が運営するジャパンスネークセンター。
ここは珍しいヘビのテーマパークで地元の人たちにはヘビセンターと呼ばれています。
表向きは動物園ですが、研究所では毒ヘビの研究血清の作成、ヘビの飼育、また違法飼育されたヘビの引き取りなどを行っています。
また、イベントも結構充実しています。
・無毒ヘビとのふれあいタイム
・ボアを首に巻いての写真撮影(有料)
・ヘビの食事風景の観察
・まむしの実食(食堂にて有料)
そんなわけで休日になると家族やヘビ好きのお客さんでまぁまぁ賑わっています。
イベントは基本的に日曜日、祝日にしか開催されません。ヘビを鑑賞するだけなら平日、土曜日でも十分です。
しかしヘビをもっと詳しく知りたい、触れてみたいと思うなら日曜日、祝日に訪問することをおすすめします!
今回は幾つかのイベントに参加しましたので紹介致します。
ジャパンスネークセンターへのアクセスと入場料など
電車で訪問するなら東部桐生線の藪塚駅から徒歩10分くらいで着きます。駅から山方面に歩きしばらくすると案内板やそれらしき建物が見えてきます。
自動車なら北関東自動車道の太田藪塚ICで下りて左折します。道なりに進んで大原中西の交差点を右折。
藪塚庁舎入口の信号を右折して直進し藪塚交差点を左折して線路を渡ります。そこから先は案内板があるので指示に従えばokです。
詳細はジャパンスネークセンター公式ウェブサイトを見てください!
へびの採毒実演
実演はこの採毒室で行われます。
早い時間帯(10:30)だったので『それ程人は集まらないだろう。もしかして独り占めできる?』とか思ってウキウキしていました。しかし続々と現れる子連れ夫婦と団体客。用意されていた席は見事に埋まってしまいました。
ハブの採毒実演
ハブの登場です。
ハブは毒が強くかなり獰猛なので取り扱い注意です。この個体もかなり興奮しているご様子で係員は勿論、見学している子供たちに威嚇してきます。
捕獲棒で捕えた瞬間です。
ハブの抵抗が激しく数回チャレンジしてやっと捕えました。下手に捕まえて逃亡、反撃くらったら大事故になってしまうので捕獲される係員の方も慎重でした。
牙が長いですね。
敵に攻撃するとき口を約180°開き通常時収納している牙を出して噛み付き毒を注入します。噛まれるともの激痛が走り周囲がパンパンに腫れます。
放っておくと壊死し始め最悪死んでしまうそうです。ただ現在は血清が普及しているので死亡事故はあまり起きていません。
採毒風景。
グラスの底の黄色い液体がハブ毒です。係員曰く『ハブ毒は皮膚に垂らしたり、飲んだりしても大丈夫!』ハブは出血毒なので体内中の血液にさえ触れなければ大丈夫ですけど、誰が飲むものか。
ちなみに同じ出血毒のヤマカガシの毒は飲んだらダメらしい。微妙に違うんだって。
マムシの紹介
採毒の講義は終了。次はマムシの紹介。
毒はハブより強い。が注入量が違うので比較は出来ません。沖縄の人はハブですが本土の人間が噛まれる可能性が高いへびはマムシですね。
私も子供の頃は野生のマムシをよく見ました。比較的温和なので踏みつけたり、いじめたりしなければ何処かへ去って行きます。
ヤマカガシの紹介
次はヤマカガシ。
ヤマカガシは無毒蛇と思われていた過去があります。先端に毒牙があるハブやまむしとは違いヤマカガシの牙は奥にあるのでがっつり噛まれなければ問題無いことが多いのです。
噛まれてもそこまで痛くないし、初期症状が分かりにくいので無視しがちです。症状は徐々に内外から出血しだし止まらなくなり最悪死ぬといった感じ。一番の問題は血清が少ないこと。(全国に5件しか血清を所有していない)
これだけ聞くと凶悪なへびのように感じますがそんなことはありません。
ヤマカガシは菩薩のような心を持っています。基本噛み付きません。優しいです。虐めなければ大丈夫。
ヘビとのふれあいタイム
日本を代表する無毒へびのアオダイショウ。
大人しいのでペットとして人気です。舌をピロピロと出して見つめてくるへびを見ていると我が家にも一匹と考えてしまいます。
感触は冷たくて硬い。数回触って満足して次へ向かいました。
へびの食事風景
このイベントは日曜、祝日の11:30から毒蛇温室で開催されます。へびが冷凍ネズミを食べるシーンをゆっくり見ることが出来ます。
このへびはパフアダー。
アフリカ大陸、アラビア半島南部に生息するへびで強烈な毒を持っています。致命的な毒で生き延びても後遺症が残ったり咬傷部位の切断と悲惨な未来が待っています。
こちらはヌママムシ。
食事中のヘビを刺激すると吐き戻してしまい食事を中断してしまいます。しかもその時の食事だけではなく暫く餌を食べなくなるというとってもデリケートな生き物なのです。
へびを首に巻いての写真撮影
ボアコンストリクターを首に巻いて撮影してもらえます。1000円です。
感触は『ぶにゅ』そしてひんやりしてたよ!『ズシッ』とした重さがあります。
口はテープで止めてあるので噛み付かれることはありません。舌が『ピロピロ』と出てきます。一言で表せば『かわいい』です。
こんな経験なかなか出来ませんのでへびセンターに行ったら必ず参加しましょう!小さい男の子、女の子、お母さんみんな首に巻いていました。気のせいかもしれませんが成人男性は避けている人が多かったです。
平日、土曜日に開催されているかわからないので、記念撮影したい方は事前にスネークセンターへ問い合わせたほうがいいと思います。
へびを食す!
マムシの蒲焼きです!
『愛するへびを食べるべきではない』と思いもしたが…。興味に勝るものはない。
お値段は2630円(うろ覚え)。もう少し安いマムシのから揚げもありましたが高級志向でいきました。
注文して暫くするとへび職人のおじさんが調理場から出てきて食堂にいる食用へびをケースから出して見せてくれました。シマヘビ、マムシ、ハブの3種類だったと思う。
で、シマヘビを渡されました(笑)
写真撮影したボアとは違いめっちゃすばしっこい。しっかり押さえていないとスルスル逃亡しまくる。
でもとってもかわいい。ペットとしても人気ですね。気性が荒いけど。
マムシの蒲焼きは蒲焼きというよりつくねに似ていました。油分は全くない。
肉の中にはマムシの骨が入っていてゴリゴリしています。
味付けは美味しかったですが肉自体はなんともいえない感じ。
トマトの手前にある肉はマムシのレバーです。これはうまかった。
へびはタンパク質、カルシウムが多く含まれていて脂質はかなり少ないヘルシーな食材です。
食事のあとに紹介されたハブ酒。
運転が無ければ頂いていたのに。生き血も提供しているらしいので飲んでみたかった。
食堂の女将さん曰く『ある時期になると短期間、子マムシの刺身を提供しているんですよ!』毎年その時期になると問い合わせの電話がくるそうな。
園内へびの紹介
ジャパンスネークセンターでは野外、温室で多くのへびが研究対象として飼育されています。
日常あまり見ることが出来ない日本の野生へびや海外の大蛇、咬まれたらまず死ぬへびなど様々観覧できます。
ここでは一部のへびたちを紹介します。
では参りましょう!
シンリンコブラ
名前の通り森林に生息するコブラ。
神経毒をもち麻痺した相手を捕食する。
出血毒ほど死亡率は高くないが十分危険で早期に治療しないと死に至る。
フードコブラ属で首の部分を広げて威嚇してくる。
ヌママムシ
最大で190cmになるアメリカ出身の毒蛇。
川や沼などに生息する半水生のへび。
気性が荒く口を大きく開けて威嚇し、ひるまないと噛みついてくる。
医療の発展で死亡率は減ったが、かなり危険なへびであることに変わりはない。
テキサスネズミヘビ
アメリカ出身のへびで最大で200cmを超える。
無毒だが気性は荒い。
真っ白であるがアルビノではない。目の色が赤ければアルビノ。
ニューギニアタイパン
コブラの仲間でニューギニア出身の強烈な毒をもつへび。
神経毒、出血毒、溶血毒(赤血球を破壊)を持ち質が悪い。一噛みで成人男性100人を殺すほどの毒。しかも獰猛。
世界四大毒蛇の一種。
・キングコブラ
・ブッシュマスター
・タイパン
・ブラックマンバ
世界がつかない四代毒蛇というものもありその場合は下記の通り。
・アマガサヘビ
・インドコブラ
・カーペットバイパー
・ラッセルクサリヘビ
トウブグリーンマンバ
南アフリカに住むグリーンがきれいな毒蛇。ヒガシグリーンマンバともいわれる。
最大で370cmになる。
樹上にいることが多く、臆病な性格もあってそこまで被害は多くない。毒性もそこまで強くなく、早期に治療できれば大事には至らない。
ブラックマンバ
超絶カッコいいし可愛い。私が一番好きなへび。ペットとして飼いたいぐらい。
でも強力な神経毒をもち未治療なら100%、血清を打ってもかなりの確率で死ぬ。
もの凄く早く50mを11秒で走る。
攻撃性は強いが人間の生活範囲とかぶらないことから被害はそこまで多くない。
このへびは違法飼育者から押収された個体。
コーンスネーク
アメリカの無毒蛇。
様々なカラーの個体が作り出されていてペットとして人気がある。
生息地は林から牧草地、農家の納屋など。夜行性。
キイロアナコンダ
南米に生息する無毒のへび。
沼や河などの水辺を好んで生息する。
3m以上になり獲物を絞殺し捕食。
キイロアナコンダの赤ちゃん。
かわいいね!ちなみに上の成体キイロアナコンダの子供です。
終わりに
以上で終了!
また、行きたいなぁ。
おしまい!