2014年に群馬県の『富岡製糸場と絹産業遺産群』が世界文化遺産に登録されました。
富岡製糸場は有名ですが、絹産業遺産群の内容についてはあまり知られていないのではないでしょうか?
藤岡市の高山社跡、伊勢崎市の田島弥平旧宅、そして荒船風穴。
これら3か所も歴とした世界文化遺産なのです。
今回はネギとコンニャクで有名な下仁田町にある荒船風穴に行ってきました。
それでは参りましょう!
そもそも世界遺産とは?
世界遺産は国際連合の下で教育・科学・文化を発達させるために出来た機関である国際連合教育科学文化機関(UNESCO)が世界遺産条約(遺産の保護に関する条約)を施行したのが始まり。
ざっくりいうと「人類にとって大切なものはそのまま残しておきましょう」ということですね!
世界遺産は文化遺産、自然遺産、複合遺産(文化&自然)に分類されています。
今回の荒船風穴は文化遺産ですね。
荒船風穴へのアクセス
下仁田の町に着くと荒船風穴の案内板がたくさんあるのでおそらく迷うことはないと思います。
神津牧場を越えて細道をさらに行くと広い駐車場があります。
そこから先は徒歩で800mくらい。急な坂道なので頑張りましょう!駐車場から荒船風穴間のタクシーもあるみたいです。
住所は群馬県甘楽郡下仁田町南野牧10713です。
荒船風穴とは?
荒船風穴の全体写真。
当時は石垣に上に建物が建っていました。
右から1号風穴、真ん中2号風穴、奥が3号風穴と呼ばれています。
いたるところにこのような穴が開いています。
風穴は天然の冷風が吹き出す洞穴や岩場のことで、崩落などによって自然に出来たものだそうです。
冬に雪が降り初春に解けて雪水が洞穴や岩場を流れます。地下はとても寒いので雪水がつららになって凍ります。
外が暖かくなっても地下のつららは簡単には溶けないため、夏場でも山の上から風が吹くと洞穴内を通って岩の間から冷たい風が吹き出ます。
自然の冷風は蚕(かいこ)の卵を冷蔵保存の保存に使われました。
冷蔵保存することによって年に一回しか作れなかった繭が年に3~4回作れるようになり、生産量が限られていた生糸の大量生産を可能になりました。
それまで上流階級の特権であった絹を世界中に広めたことが世界文化遺産に認められた理由になっています。
外気温と風穴内部温度の違い。
ガイドの方はこれでも暖かいくらいとおっしゃっていました。
終わりに
当時の様子です。
私は群馬県に住んでいながら訪れるまで荒船風穴を知りませんでした。というか風穴の存在すら知りませんでした。『ここはなんだろう?』と興味を持って出かける旅は自分を成長させるいい機会になっています。
おしまい!